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2021年湘南ベルマーレの総括と2022年への豊富

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写真:湘南ベルマーレ


2021年12月4日J1リーグ第38節が行われ、湘南ベルマーレガンバ大阪相手に0-0の引き分けに終わりましたが、徳島ヴォルティスサンフレッチェ広島に2-4で敗れたことにより勝点1差でJ1残留を決めることができました。

まずは1年間戦い続けてくれてお疲れさまでした。監督、選手、スタッフ、サポーター全員に拍手を送りたいと思います。

1年間戦ってみて皆さんはどう思いましたか?ここからは個人的意見を述べていきたいと思います。

 

2021年を振り返る

2021年を一言で言うと『我慢』

2021年を振り返ると『我慢』の年だったと思いました。まず数字で振り返ると38試合7勝16分15敗となっており引分数はリーグ1位でした。内訳を見るとスコアレスドローが8試合、追いついたのが5試合、追いつかれたのが3試合となっており、我慢の試合が多かったことがわかります。

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写真:湘南ベルマーレ

 

得点力不足が露呈

次に得点を見てみると総得点36点はリーグ15位であり、昨年の29点からは改善されたものの物足りないのが本音です。どちらかといえば守備に力を入れ、少ないチャンスをものにするチームではあるが得点力不足が成績にも影響しています。

ゴールパターンを見ると36得点中13得点がクロスから生まれており両サイドの岡本拓也や畑大雅、高橋諒が機能しドリブルからのクロスを上げる場面が多くみられ、クロスの先にはウェリントンを筆頭に町野修斗などの高身長選手をターゲットにできました。

ボールを受けた選手自身がシュートを打つのはいいが、そこからパスを出したりこぼれ球に詰める選手が少なくチャンスをものにできなかった場面も多く見られました。

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写真:湘南ベルマーレ

 

守備は年々堅実に

次に失点を見てみると総失点41点はリーグ9位であり、下位のチームとは思えない少なさです。このことから守備は機能しており高く評価できます。ちなみに昨年は48点の11位であり、このことからも守備が向上していることがわかります。

なかでもボール奪取はリーグ3位となっており、これは前線からのプレスを積極的に行い攻撃の芽を早めに摘んでいたことや、チームの守護神GK谷晃生の活躍も大きかったと思われます。

開幕当初こそまだチームができておらず守備の綻びからゴールを奪われる試合も多かったが、第6節からはチームの守備も安定し東京オリンピックによる中断前までは素晴らしい活躍でした。

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写真:湘南ベルマーレ

 

ボールを保持できず試合をコントロールできなかった

次にボール支配率を見てみると、1位は横浜Fマリノスの60.0%に比べて湘南ベルマーレは17位の45.6%となっています。ベルマーレは守備を固め前線からもプレスをかけるショートカウンターを得意としますが、ボール奪取からの仕掛けが弱いと思います。

ボール奪取後のドリブルやクロスはできても周りのフォローがなかったり遅れたりでせっかくのチャンスも活かせずゴールに結びつかなかったり、いざフォローにつけたと思ったら何人もフォローに周り団子状態になる場面も多々見られました。

この連携不足から各エリアにスペースができ、そこにボールを通され攻撃される展開が一番怖かったです。

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写真:湘南ベルマーレ

 

新戦力の評価はC+

次に新戦力を見てみると、今季の新加入は【田中聡、平岡大陽、平松昇、ウェリントン、池田昌生、山本脩斗、名古新太郎、高橋諒町野修斗ウェリントン ジュニオール、杉岡大暉(8月から加入)】でした。

ウェリントンウェリントン ジュニオール新型コロナウイルスの影響もあり来日が遅れ、チームに合流できたのは第7節が終わっており、さらには調整や練習を必要としていたので実際に試合に出れたのは第11節からとシーズンの1/4を消化してからでした。ストライカーとして期待していただけにこの2人の遅れはチームにとっても大きな痛手となりました。たらればですが開幕から試合に出れていればもう少し上の順位も狙えていたと思います。

また完全移籍してきたにも関わらず7月にアビスパ福岡へ移籍してしまった中村駿もチームとしては戦力が下がってしまった一つの原因と考えられます。
名古新太郎はレンタル移籍ながらチームでは得点も挙げれる選手として活躍をしてくれており、8月までに13試合で3ゴールと非常に良い活躍をしてくれていたが怪我により戦線離脱となってしまったことは無念でした。

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写真:湘南ベルマーレ

 

各ポジションの振り返り

GK:谷晃生の成長がチームを一つに

1年通して谷晃生がゴールを守り抜いてくれ、見てる側も谷がいると思うと安心して見れました。東京オリンピックまでは素晴らしい活躍でチームを離れるまでに19試合で7試合を無失点に抑える活躍を見せてくれましたが、東京オリンピック後は15試合で3試合を無失点に抑えはしましたが前半に比べると調子を落としてしまったように思います。
谷がいない間やガンバ大阪戦は富居大樹がゴールを守ったが2分2敗4失点と及第点をあげれるかと言えばYesとは言えないのが本音。しかし最終節のガンバ大阪戦を含めガンバ大阪との2試合はいずれも無失点に抑えここぞの場面ではやはり頼りになるとも思いました。

2019年守護神GKであった秋元陽太がシーズン終盤調子を崩し9月末〜11月頭のシーズン終盤の大事な時期に清水エスパルス川崎フロンターレ横浜Fマリノスガンバ大阪の4連戦で17失点を許す試合をしてしまい、何かチームを変えないといけない状況で白羽の矢が立った富居大樹が残り4試合ゴールを守ると4試合で3失点とチームの起動を立て直すことができました。

チームは16位でJ1参入プレーオフを戦うことになりましたがここでもゴールを守り1失点を許しましたがJ1残留を決めることができました。ここぞの場面でチームを守る頼もしい存在です。

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写真:湘南ベルマーレ

 

DF:メンバー固定ができずにブレてしまった

守備の評価が高いチームではありますが年間通して出場できていたのは石原広教のみであり、メンバーが固定できていれば連携も強化でき守備もまとまったのではないかとも考えられます。

一番型にはまっていたと思うのは終盤にみせた左から山本脩斗大岩一貴、舘幸希の3バック。センターに守備の要となる大岩一貴を置きDFラインを統率する役割をしてもらい、左右の二人はスペースを見て積極的に攻撃参加する。ボールを高い位置で奪われ空いたスペースができてもボランチの田中聡や左ならば畑大雅・高橋諒、右ならば岡本拓也がしっかりカバーに回ることができるので攻撃参加のできるDFを左右に配置するのがいいと思いました。

8月には鹿島アントラーズから杉岡大暉がレンタル移籍で入団し、1年半ぶりの湘南ベルマーレに復帰したことで大きな活躍を期待していたが実力を発揮できなかったのは残念でした。これが開幕から杉岡大暉を起用できていればもう少し勝星も増えていたのではないかとも思います。

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写真:湘南ベルマーレ

 

MF:10代選手の躍進が光る

まずはなんと言っても田中聡の活躍が大きかったです。シーズン序盤こそ左サイドバックでの出場が多く、そこでもサイドから駆け上がりチャンスを演出していて悪くない選択肢でしたが、中盤戦以降の試合ではボランチに固定され攻守で活躍しここぞの場面で顔を出してくれる存在でした。
次に良かったことが田中聡を筆頭に畑大雅、平岡大陽といった若手の台頭です。出場試合数はそれぞれ田中聡(36試合)、畑大雅(22試合)、平岡大陽(10試合)となっておりパリオリンピック世代の3人の活躍がチームに活気を与えるとともに、チームの攻撃の軸にもなり始めていました。来季もこの3人を中心に攻撃を組み立てていければ面白くなると思います。
次にトップ下には主に茨田陽生山田直輝の組み合わせが多かったが、どちらも自らシュートを打っていくというよりはドリブルで仕掛けパスや個人技でもっていくタイプでした。

それが悪いわけではないのですが今のベルマーレに足りない得点力という点においては名古新太郎のようなドリブルもできなおかつシュートを自ら打っていくタイプの選手がトップ下に構えることができればFWへの選択肢の他にミドルシュートという選択も増えるので攻撃に厚みが出ると思いました。

前半戦は名古新太郎もスタメンに名を連ねることも多くゴールも13試合で3ゴールの活躍をしてくれていましたが、8月に怪我をしてしまい8月15日の第24節を最後に今季は出場できませんでした。

名古は鹿島アントラーズからのレンタル選手なので来季の去就はわかりませんがベルマーレに新たな攻撃の形を見せてくれた非常に良い選手でした。

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写真:湘南ベルマーレ

 

FW:ウェリントンだけでは戦えない

FWの柱はやはりウェリントンでした。今季は26試合6得点(先発出場4得点/途中出場2得点)(チーム得点ランキング1位)であり、途中出場での2得点はわずか13分出場での得点でありここぞの場面で決めれる決定力を持ち合わせていました。さらには敵陣での空中戦に滅法強く全選手の中で2位という結果も残しています。ターゲットにしやすいことから相手のマークがキツくなかなか本来の仕事を発揮できなかった部分もありました。

大橋祐紀は今年ようやくブレイクし1年通して試合に出続けることができました。ゴールへ向かう直向きさや泥臭くもボールに食らいつく姿勢は見てる側も期待と応援に胸が膨らみます。31試合で4ゴール3アシストと物足りない結果ではありますが今年1年学んだことを来季に繋げてもらいたいと思います。

町野修斗ギラヴァンツ北九州から移籍1年目にして1年間コンスタントに試合に出続けれたと思います。チームトップの4アシストを記録しゴールも4得点を記録。ギラヴァンツ北九州時代から比べると物足りない部分もありますが、身長を活かしたプレーやポストプレー、またスローイングでのロングスローは何か起きるのではないかと期待をして見ておりました。足元の技術もあり自分で持ち込んでのシュートもできるので起用法次第ではさらなる活躍も期待できそうです。

タリクは昨年からの怪我の影響でシーズン序盤こそ出れませんでしたが復帰すると持ち前のアグレッシブさを発揮し前線からのプレスをはじめ攻守に貢献していました。ケガが多く本来の実力が発揮できていませんが、2ケタ得点もとれるプレーをしてきたので来季以降にその活躍を期待したいです。

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写真:湘南ベルマーレ

 

来季に向けて

山口智監督の続投が決定しさらに一丸となってチーム作りをしていきたいところではありますが、このままでは来季もJ1残留争いを繰り広げる可能性が高いと思います。

 

GK谷の去就 ー 正GKの補強

まず怖いのはGK谷晃生の去就について。ガンバ大阪からレンタル移籍でベルマーレに入団しており、今年は東京オリンピック代表の正GKも務めA代表にも選出されるまでに成長しました。

ここまで成長した谷晃生をガンバ大阪も戻したい気持ちがあると思います。ガンバ大阪の正GK東口順昭は来季で36歳になりますがまだまだGKとして動けるでしょう。谷晃生も東口順昭を憧れの存在と言うだけに再びガンバに戻り高い壁ではあるものの挑戦する可能性もあります。

またベルマーレにとっては生憎なことに今まで14年間GKコーチを務めてきた斎藤誠一コーチが退団することが決まっており、ますます谷晃生がベルマーレに残る可能性は低くなってきました。

さらには海外でプレーするならドイツと公言したこともある中で、田中碧も所属するドイツ2部デュッセルドルフから練習参加のプランが届いておりそのまま入団の可能性も考えられます。

谷晃生がベルマーレに残ってくれるのが1番ではあるが可能性はかなり低いことを考えると、新たに正GKを担える実力のあるGKの補強が急務であると考えます。

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写真:湘南ベルマーレ

 

平均身長J1リーグ最下位の背景 ー 身長も武器にしたい

また身長のある選手も強化したい。身長が大きいからといってフィジカルが強くなるわけではないですが、高いことで空中戦に勝ったり、ロングボールのターゲットになるなどメリットが多い。

現在ベルマーレは平均身長176.4cmとJ1において20チーム中20位となっており特にDFとMFで身長の低さが目立ちます。小さい分スピードを活かしたり足元で勝負はできるがその先が何も生まれてこない。やはり攻撃や守備の厚みを増すためにも身長という一つの武器を手に入れたいという意味で高身長選手の補強を期待したいと思います。

 

ダブルエースストライカーの確立

次にストライカーに着目(日本での最近5年間成績)すると、ウェリントン(シーズンベスト:19得点)、タリク(シーズンベスト:2得点)、大橋祐紀(シーズンベスト:4得点)、町野修斗(シーズンベスト:8得点)、石原直樹(シーズンベスト:10得点)、池田昌生(シーズンベスト:3得点)と、ストライカーと言えるのはウェリントンしかいません。

ウェリントン頼りの現状は相手にも対策されやすく得点が生まれない原因にもなっています。今季のベルマーレの得点パターンは全36得点中21得点がクロス又はセットプレーからとなっており、個人技やパス、プレーの流れからの得点が少ないことが分かります。

ここにもう一人ストライカーがいればマークを分散できるとともに、トップ下の選手たちも動きやすくなると考え、このトップ下にも自らシュートを打てる選手が入ればさらに攻撃に厚みがでてくると思います。

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写真:湘南ベルマーレ

 

2022年の目標

なんとか掴み取ったJ1残留。今年のような思いはしたくないだけに、山口監督体制2年目は開幕から思う存分暴れてほしいと思います。


2022年の目標
一桁順位
34試合14勝8分12敗(勝点50),45得点40失点


これくらいの数字はできると信じて応援していきたいと思います。

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写真:湘南ベルマーレ

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