阪神タイガース 23年ドラフト考察 戦力分析
【戦力分析 野手編】
近年のドラフトが成功し主力は20代後半と3年後に一番脂が乗る世代と見ている。
3年後は近本光司(32)中野拓夢(30)大山悠輔(32)佐藤輝明(28)
3年後も彼らは主力で活躍していて経験も増して円熟味が出ている頃だと見ている。
ただ5年後となると衰えが出てくる可能性は大いにあるので5年後に彼ら(佐藤輝明を除く)とレギュラー争い世代交代ができる選手が必要になる。
万博がある2025年に関しては野手の入れ替えは必要ないが常勝軍団を目指すにあたっては2028年には世代交代を進めていきたい。
未来の中軸候補
森下翔太 (23)
一軍成績
打率 .237 10本塁打 41打点 OPS .690 WRC+106
二軍成績
打率.364 3本塁打 20打点 OPS.1.021 WRC+199
一番最初に名前は上がってくるのが森下翔太(23)既に今年一軍でライトのレギュラーをほぼ掴みかけている。少し脆さはあるが大卒1年目と考えると合格点で順調にいけば佐藤輝明と共に阪神を引っ張っていく選手になるだろう。
前川右京(20)
一軍成績
打率.255 0本塁打 7打点 OPS .676 WRC+105
二軍成績
打率.320 2本塁打 17打点 OPS .768 WRC+120
前川も将来の中軸候補。今年1軍デビューを果たしOPS.676 WRC+105
と高卒2年目としては十分な成績を残したが前川は怪我の多さで二軍でも年間通して戦えていないのが課題なのでまずは1年間通して試合に出ることを目標としたい。
2024年は怪我なくシーズンを完走、理想は一軍のサブとして稼働でホームゲームは親子ゲームでファームの試合に出場。
2025~2026年の2年の間にレギュラー獲得を理想としたい。
井坪陽生(19)
二軍成績
打率 .248 3本塁打 34打点 OPS.652 WRC+98
期待の高卒1年目ルーキー。夏場までは打率3割越えでしたが、プロ1年目ということもあり体力不足を露呈する結果も高卒1年目でOPS.652は優秀な成績。
ただ、来年いきなり戦力に組み込むのは早いので2024年に一軍デビュー、2025年に一軍で経験を積むサブレギュラーとして修行を積み、5年後にレギュラー獲得という絵を描いている。
阪神の打者で一番のプロスペクトなので今後が非常に楽しみな選手。
野口恭佑(23)
二軍成績
打率.303 6本塁打 18打点 OPS.785 WRC+136
育成枠で指名された大卒ルーキーの野口。個人的に一番予想外の活躍をした選手。
創成館高校時代は好打者というイメージを持っていたので長距離砲としても期待できそうな選手になりつつあるのは意外だった。
夏場以降に成績を伸ばしアピールに成功。フェニックスリーグ、秋季キャンプでアピールに成功すれば今オフにも支配下選手になる可能性大とみている。
井上広大
一軍成績
打率.229 0本塁打 7打点 OPS.613 WRC+73
二軍成績
打率.234 11本塁打 48打点 OPS.707 WRC+103
今年初めて一軍の戦力として数試合稼働をした井上。高卒4年目と考えると少し物足りなくプロスペクトからは外れるかもしれないが夏場のスランプを乗り越えシーズン終盤に成績を向上。
井上の課題は好不調の波とスランプが長いのが課題。長距離砲としての資質はあるのと中日の細川のように時間をかけて覚醒というパターンもあるので来年以降は一軍での打席数を増やしていきたい。
近本・大山の後継者
5年後の4番候補は30歳になる佐藤輝明が筆頭で次点の候補としては28歳の森下翔太になる。
5年後問題になりそうなのは34歳になる近本、大山の後継者が誰になるかという問題に直面しそう。
2人とも野球にストイックな選手なので5年後や30代後半になっても一線級で活躍している可能性は大いにあるが常勝チームを作るとしたら次世代候補を確保し育成をしてチームの底上げをしていきたい。
前川は一塁にコンバートして外野と兼任することで大山の後継者にするというチョイスもあり得る、井坪はセンターで現在修行中ですがセンターというよりもライトの選手のような気もするので近本の後継者となるセンター候補を準備しておきたいが赤星の穴を10年近く埋めることができずドラ1の近本でようやく足りないピースを埋めることができたので、下位で近本の後継者を準備するというよりはドラフト上位クラスの選手を獲って世代交代の準備を進めていきたいところだ。
理想としては井坪がセンターとして問題ない守備力を身につけることなのでドラフトの目玉となるセンター候補の選手が出ない限りは無理して獲る必要ない。
来年だけのことを言えば高寺を外野コンバートして適性を見ても良いと個人的には思っている。
優先するのはホットコーナーの選手
野手で優先したいポジションは一、三塁の将来の長距離砲。二軍でも足りておらず佐藤輝明が一番若いという年齢構成になっている。
今年ファームでは北條、山本、片山、板山などがホットコーナーを守る機会が多かった。北條、山本、板山が退団となったことで人数が不足している。
高校生の長距離砲でホットコーナーを守れる選手を確保しておきたいところ。
ただ、佐々木麟太郎の米国留学により真鍋彗、明瀬諒介、森田大翔の需要が上がり阪神の2巡目に残っていない可能性が高い。
特に真鍋は外れ1位での指名が予想されるので阪神とは縁がないと見ている。
理想は明瀬、森田を3位あたりで指名できれば理想だがポジション関係上高掴みになってしまう可能性はあるので2位で指名したい投手との兼ね合いになってきそう。
最悪来年のドラフトに先回ししても問題ないと個人的に思っている。
急ぎではないけど将来を考えると必要だよね。という温度感なので野手が不作気味の今年に無理する必要はないかなという考えになりつつある。
【戦力分析 投手編】
先発は枚数揃うも未来のエース候補を確保したい
①村上頌樹(25)②伊藤将司(27)③大竹耕太郎(28)④西勇輝(33)
⑤才木浩人(25)⑥青柳晃洋(30)⑦西純矢(22)⑧ビーズリー(28)
主に一軍で稼働した先発投手は上記の8人。
この8人は怪我さえなければ計算ができる投手。青柳が今年に入り成績落としたが一昨年、昨年の実績を考えると来年はパフォーマンスを戻す可能性は充分ある。
未来のエース候補として楽しみな投手が二軍には少ないのが現状。
門別啓人、森木大智、茨木秀俊が二軍では楽しみな若手ではあるがスタッツ的に楽しみなのは門別くらいで森木は2年目に入り成績が下降したのが個人的には誤算だった。
茨木はこれからの投手なのでじっくり育てていきたい投手。
一軍の投手事情だけ見ると先発投手が足りてるように見えるがチーム全体を見ると将来先発ローテーションを張れる投手が意外と少ない。
中継ぎはチームの伝統的に育ちやすい
阪神は伝統的に中継ぎで困ったことが少ないチーム。甲子園球場というスタジアムの特性もあるのかもしれない。今年も石井大智、桐敷拓馬、シーズン終盤には岡留英貴が台頭。
新外国人のブルワーも来年残留できればの前提で進めるが日本に慣れ更なる活躍も期待ができセットアッパー候補としての稼働も期待ができる。
夏場に家庭の事情で離脱したケラーも残留すればリリーフに困るということはなさそうと見ている。
ただ、懸念点は抑え岩崎優が来年33歳になり勤続疲労が気になるのと抑えよりもセットアッパー適性の方が高いので理想は7,8回に岩崎を使える体制を作りたい。
今年は抑えとして期待された湯浅京己が抑えにハマれば理想だが怪我後はまだ本来の調子を取り戻せていない。
個人的には思い切って湯浅に先発挑戦をさせてみて経験を積んで抑えを任せてみても面白い。
中継ぎは岩崎、岩貞、桐敷のように先発から回ってくるパターンやサイドスローで変速的な岡留、他球団でのキャリアがあり阪神が再生した加冶屋、怪我から復活した島本、独立リーグNo.1投手だった石井など阪神の中継ぎ育成力は12球団でもトップクラス。
報道では将来の抑え候補を指名という話も出ているが個人的にはドラ1の投手は先発エース格を担える投手で結果的に抑えになっていたらいいなというのが個人的な価値観としてある。
今回戦力分析を行なって感じたのは野手よりも投手の方が意外とプロスペクトが少ない。という現実。投手のプロスペクトだった村上、桐敷がファームを卒業して一軍の戦力になったので喜ばしいことではあるが次に続く投手を確保できる可能性が今年のドラフト候補を見ても感じるので、阪神の1位投手入札は充分納得できるので後は誰をチョイスするのかは個人的に凄く楽しみ。
次回以降チーム状況とドラフト市場を踏まえた指名優先度
次回以降のドラフト記事をお楽しみに。